【カンボジア事業】2025年3月2日(日)
スバイリエンで救急医療のワークショップが開催され、バッタンバンからインストラクター候補者たちと視察しました。



2014〜2017年、TICO は高松市とセカンドハンドの事業に専門家を派遣し、スバイリエンで4人のEMSインストラクターを育成しました。
事業終了から8年ですが、活動を継続するだけでなく、インストラクターのチームを強化し、今では14名で各地での指導を続けています。
日本の専門家が繰り返し伝えてきた初期の観察の重要性や、目の前の傷や出血にだけとらわれず、命の危険がないかを見極めることが救命につながるとインストラクターたちが講義で何度も伝えていました。日本のものを手本に、自分たちの事情に合わせたシナリオを作り、その数もこれから増やしていきたいと話していました。



今回のワークショップは170名の参加で、FAST、挿管、CPR、観察やネックカラーやシーネでの固定に分かれて実技を行ないました。人数が多くて実技ができない人もいましたが、人垣の外から必死で背伸びして見逃さないようにしている様子に「学びたい意欲」を感じました。会場全体に熱気が充満していた一日です。

初期メンバーの頑張り、それを応援してきた仲間たち、そんなスバイリエンの医療従事者たちの努力で、スバイリエンの救急医療に携わる人の意識が大きく変わっています。
バッタンバンのインストラクター候補者たちもこのワークショップから多くの学びと刺激を受けました。朝7時半から17時過ぎまでのワークショップで疲れていたはずですが、終了後、両州のインストラクターの意見交換は19時前まで話が尽きず…



お互いにとって良い刺激になったのは間違いありません。
事業中のインプットが現地側の努力で大きく育ち、こんな成果を見せてくれるなんて…、国際協力活動を行う者として冥利に尽きます。
このように以前の事業地と現在の事業地をつなぐことによる相乗効果は想定以上のもので、ここに携われたことを嬉しく思うとともに、これまで関わってきた関係者の皆様にもこの感動をお伝えしたいと思いました。
今回スバイリエン州保健局からTICO への感謝状をいただきました。当時の指導だけでなく、SNSを通じて応援の気持ちが伝わり、それが支えになり、励まされた、また会いたいと一人ひとりの名前を挙げてくれていたのも嬉しいことでした。


私たちは支援先のことを忘れることはありません。SNSで発信し、世界どこにいても繋がれる、この時代ならではの成果かもしれません。
スバイリエンEMSリーダーたち、ワークショップの企画と招待ありがとうあなたたちは私たちの誇りです
バッタンバンの皆さん、来週から日本での研修が始まります。ともに意義ある時間にしていきましょう