【カンボジア事業 救急医療支援@バッタンバン 高松市提案JICA事業】2/27

【カンボジア事業】2025年2月27日(木)

TICOでは現在、救急に関する用語の辞書を作成しています。

カンボジアの母国語はクメール語ですが、医療教育は過去フランス語、現在は英語で行われています。

日本では医療従事者以外の一般人も病名などを日本語で聞いて理解ができるし、その言葉ひとつで医療従事者間では認識をひとつにできます。また、日本語で書かれた教材がたくさんあり、自身で知識を広げることができます。

しかし、カンボジアにはカンボジア語で作られた教材がなく、医療用語も英語や仏語がつかわれており、言語に長けていないと医療の知識を広げることも難しい環境です。

研修を実施していて、スライドで日本語の漢字3〜4文字がクメール語に翻訳すると2行〜3行になることもあります。

カンボジアの医療の発展を妨げている原因のひとつが、この言葉ではないかと言われています。

辞書もないため、英語や仏語の医学用語を正確に理解できていない医療従事者もいるようです。

政府もその問題を認識しており、クメール語でいくつかの用語をつくりましたが、医学の専門でない翻訳家がつくったため、大学で医学を教えたり、管理者レベルの医師たちが言葉を聞いてもわからないといった矛盾が生じているそうです。

カンボジアでは救急医療学会は独立しておらず、麻酔科学会の中にあるという位置付けです。その学会長とも面談しましたが、そのニーズは大変高いと考えており、今後活動に協力する方向で学会内でも協議してくださる事になりました。

現段階では救急に特化していますが、医療全体の用語の言葉が統一されたら、カンボジアの医療の発展は2倍速や4倍速どころではない発展につながるかもしれません。

私たちの事業でできることは、ほんの一部ですが、これを機に進むことを期待しています。

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